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睡眠

研究テーマ

  • 睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなどの睡眠障害
  • 体内時計を利用した健康科学
  • 生理指標を用いた睡眠メカニズムの解明
  • 睡眠教育・睡眠マネジメント

研究内容

  •  研究概要
    睡眠は私たちの健康を維持するための大切な仕組みの一つです。しかし、現代人はついつい睡眠をおろそかにしがちです。睡眠不足は、脳の機能を低下させるとともに、健康を損なう原因となることがこれまで多くの研究で明らかにされています。特に日本人の睡眠時間は、短い傾向にあります。
    このような背景から、人々がより質の高い睡眠をとり、日中の生活をより良く過ごせるようになることを目的に、広島大学では、 ①睡眠医学、②時間健康科学(体内時計)、③心理学、の3つの角度から、複数の研究者が睡眠に関する研究を行っています。

①睡眠医学

  •  ・ 睡眠時無呼吸症候群、循環器疾患、ナルコレプシー、不眠症、レム関連閉塞性睡眠時無呼吸、起床困難等睡眠障害に関わる研究を行っています。また、2021年、福山通運の寄付を受けて睡眠医学講座を開設。睡眠医療の専門家の育成、職業運転者の居眠り運転事故の防止方法及び睡眠障害に対する乗務適性の評価方法について睡眠医学的に研究しています。
  •  ・ 研究の詳細

 

②時間健康科学(体内時計)

  •  ・ 不規則な生活習慣や夜勤などは、体内時計の乱れを引き起こし、その状態が慢性化すると肥満や高血圧などの生活習慣病に繋がります。従って、体内時計を整えておくことは健康維持に非常に重要です。その体内時計を整えるためにはどのような生活を送れば良いのかを、「睡眠」「食事」「運動」の観点から、ヒトのビッグデータ解析や、数理モデル、動物モデルなどを統合的に用いて研究を行っています。
  •  ・ 研究の詳細

 

③-1. 実験心理学(睡眠心理学)

  •  ・ 健常者を対象に、生理指標(脳波,事象関連電位など)や行動指標(各種パフォーマンス)、主観指標(眠気など)を用いて、睡眠のメカニズムの解明や眠気の防止法について研究しています。起きている時の行動も睡眠に影響を与えるため、睡眠時だけでなく、覚醒中の認知メカニズムや情動の変化等に関する研究も行っています。
  •  ・  研究の詳細

 

③-2. 臨床心理学(睡眠教育・睡眠マネジメント

  •  ・ 睡眠を妨げる心理的・行動的・生理的・環境的要因に注目し、睡眠の問題に対するより良い支援を探求しています。具体的には、子どもや高齢者を対象とした睡眠教育・睡眠指導や、薬を使わずに不眠症状を軽減する“不眠症の認知行動療法”というカウンセリングに関する研究を行っています。
  •  ・ 研究の詳細

 

想定される市場・製品・産業分野

  • ・スリープテック
  • ・モビリティ
  • ・寝具
  • ・照明
  • ・食品 など

 

上記に関心のある方は、「お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。

CONTACT

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塩見  利明

TOSHIAKI SHIOMI

広島大学 医系科学研究科(医)
寄附講座教授

1989年, 米国スタンフォード大学でSAS研究の第1人者クリスチャン・ギルミノー教授(故)に師事。前職の愛知医科大学病院では、2000年本格的な睡眠医療センター、2008年日本初の睡眠科を開設。2004-2019年、 愛知医科大学医学部教授(大学院医学研究科臨床医学系睡眠医学)。 2011年より, 桜クリニックで精神科医として高名な笠原嘉名誉院長に師事。日本睡眠学会学術集会第35及び44回・大会会長. 我が国の内科領域における睡眠医療のパイオニア的役割を担ってきた。 2019年、愛知医科大学名誉教授。2021年4月より、現職。

熊谷 元

HAJIME KUMAGAI

広島大学 大学院医系科学研究科(医)
寄附講座准教授

広島大学医学部、広島大学大学院医歯薬総合研究科展開医科学専攻卒業。博士(医学)。心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科などを総合病院で研鑽後、2008年から2021年までクリニックを開業、プライマリケア、地域医療とともに睡眠医療に従事。2021年より広島大学に睡眠医学講座、大学病院に睡眠医療センターが開設されるに伴い、寄附講座講師、副センター長として赴任。2022年より現職。研究は、職業運転者の居眠り運転や漫然運転の予防に対する安全管理基準の作成、職業運転者に睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害がある場合の乗務適性評価方法の確立などを目指し行っている。また診療では、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなどの睡眠障害を専門的に行っている。

田原 優

YU TAHARA

広島大学 大学院医系科学研究科(医)
准教授

早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。2015年より早稲田大学高等研究所助教、17年よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部助教、19年より早稲田大学理工学術院准教授を経て、22年より現職。研究開始当時より体内時計の研究を継続。発光イメージングによるマウス体内時計測定、食・運動・ストレスによる体内時計の調節などの成果を発表。新しい研究分野として時間栄養学の立ち上げに関わる。留学先のUCLAでは、最先端の神経科学を学び、認知症や自閉症のモデルマウスを用い、体内時計や睡眠の変化、さらに時間栄養学による疾患の改善効果を研究。最近は、時間健康科学として、個人に合わせた健康管理システムの創出を目指し、企業と連携しながら研究を進めている。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。著書に『Q&Aですらすらわかる体内時計健康法』『体を整えるすごい時間割』などがある。

林 光緒

MITSUO HAYASHI

広島大学 大学院人間社会科学研究科
教授

1991 年、広島大学大学院生物圏科学研究科博士課程後期修了。同年、広島大学総合科学部助手。同大学総合科学部講師、助教授、大学院総合科学研究科准教授を経て、2008年から現職。専門は精神生理学、睡眠心理学。主な著書は、『睡気の科学』(共編、朝倉書店)、『睡眠心理学』(分担執筆、北大路書房)など。

小川  景子

KEIKO OGAWA

広島大学 大学院人間社会科学研究科
准教授

広島大学大学院生物科学研究科博士課程後期修了。2006年より早稲田大学スポーツ科学学術院とフランス国立研究所(CNRS)にて日本学術振興会PD研究員、早稲田大学スポーツ科学学術院助手、広島大学大学院総合科学研究科助教を経て、2012年から現職。研究開始当時から睡眠中の夢の発生メカニズムの研究を行い、覚醒時から睡眠時の意識・情動・認知機能に関する精神生理学的研究に従事。夢や睡眠、認知機能に関する仕組みを解明して、解決策を提案することに興味がある。脳波を用いた研究を主に行っているが、PD研究員時にはfMRI研究や動物(ラット)の電気生理学研究に従事。主な著書は『睡眠心理学』(分担執筆、北大路書房)、『心理学フロンティア』(分担執筆、新曜社)、『不眠』(分担執筆、文響社)など。

田村 典久

NORIHISA TAMURA

広島大学 大学院人間社会科学研究科
准教授

広島国際大学大学院心理科学研究科博士後期課程修了。京都府立医科大学医学部客員講師、東京医科大学医学部睡眠学講座助教、神経研究所附属睡眠学センター客員研究員、兵庫教育大学大学院教育学研究科助教、講師、広島大学大学院教育学研究科准教授を経て、2020年から現職。現在、臨床心理士や公認心理師の養成を行うとともに、市町村と連携したコホート研究、児童・生徒を対象とした睡眠教育・睡眠指導の実践と普及に取り組む。
主な著書は、『不眠治療のパラダイムシフト』(分担執筆、医療ジャーナル社)、『使う使える臨床心理学』(分担執筆、弘文堂)、『健康・医療・福祉のための睡眠検定ハンドブック up to date』(分担執筆、全日本病院出版会)など。