概要
発生生物学が専門の山本教授は、ウニの研究を行う際、胚の中の遺伝子の働きを光の強さで見ることができれば、正確にその遺伝子の働きが分かると考えた。そうした融合的な研究を進めるためには、光る遺伝子を狙ったところに入れる必要があり、ゲノム編集が必要不可欠であった。
山本教授の研究室では、いち早くゲノム編集技術を導入。他の研究グループは企業から購入する形での導入であったのに対し、2008年から人工DNA切断酵素 第一世代と呼ばれる「ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)」の作製システムを立ち上げ、2010年には最初の論文を発表。
以来、同研究グループでは、ウニの研究を続ける一方で、ゲノム編集技術そのものの研究にも挑み続け、さまざまな独自技術の開発に成功。発表された研究成果は主に次のようなものである(以下はごく一部。カッコ内は発表時期)。
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研究を語る | 分子遺伝学研究室 山本卓教授 (hiroshima-u.ac.jp)
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広島大学理学部生物学科動物卒業、熊本大学理学部助手となり、博士(理学)を取得。広島大学大学院理学研究科講師と助教授を経て、2004年より現職。専門はゲノム生物学。さまざまな生物で利用可能な「ゲノム編集技術の開発と応用」を研究テーマとしている。広島大学ゲノム編集イノベーションセンター長。日本ゲノム編集学会長。著書に『ゲノム編集の基本原理と応用』(裳華房)など。