広島大学大学院医系科学研究科地域医療システム学講座 石田亮子講師、吉田秀平助教、松本正俊教授、先進理工系科学研究科 鹿嶋小緒里准教授、北広島町八幡診療所 岡崎悠治医師は、医療レセプトデータを用いた解析により、2018年西日本豪雨災害の65歳以上の被災者において、精神症状やBPSDと呼ばれる認知症周辺症状の改善に用いられる漢方薬である抑肝散の処方を受けた人が、非被災者に比べて有意に増加していたことを明らかにしました。
本研究成果は1月24日に、学術雑誌 「Frontiers in Nutrition」に掲載(オンライン)されました。
図:災害前後における抑肝散とそれ以外の漢方薬の処方人数の比較(p値が0.05以下である場合、統計学的に有意な違いがあることを示しています)
抑肝散:抑肝散は、神経症、不眠などに効果がある漢方薬で、興奮やイライラなどの症状、特に高齢者の認知症周辺症状によく処方されています。