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最新研究結果

【研究成果】マイクロ流路電極一体型チップにより前処理なしの簡単操作で細胞分離が可能に

本研究成果のポイント

  • ●マイクロ流路によるサイズ分離(HDF)と誘電泳動(DEP)による電気的分離という二つの異なる原理による細胞分離を一体化した新たなチップを開発しました。
  • ●誘電泳動におけるバッファ交換をチップ内で実施することにより、前処理をなくし簡単操作で連続的に細胞分離できるようになりました。
  • ●バクテリア分離、真核細胞の分離濃縮を評価し、細胞をそのまま修飾等せずに分離できるラベルフリー細胞分離法の可能性を示しました。

 

概要

広島大学 学術・社会連携室 環境遺伝生態学分野 丸山史人教授らの研究グループは、株式会社AFIテクノロジーとの共同研究により、新規のマイクロ流路電極一体型チップを評価し、前処理なしに非常に簡単な操作でバクテリアや真核細胞を連続的に分離できることを示しました。この細胞分離方法は、環境中のバクテリア分離や医療における有用細胞の分離など、多岐にわたる応用が今後期待されます。

本成果は、1月14日に国際科学誌「iScience」にオンライン掲載されました。

論文情報

  • ●掲載誌: iScience
  • ●論文タイトル: Fabrication of a new all-in-one microfluidic dielectrophoresis integrated chip and living cell separation
  • ●著者名: TKyoichi Oshiro1,2, Yoshikazu Wakizaka2, Masayo Takano2, Takayuki Itoi2, Hiroki Ohge1, Kazumi Koba3, Kyoko Yarimizu3, So Fujiyoshi3,4, Fumito Maruyama3,4,5
    1. 広島大学病院 感染症科
    2. 株式会社AFIテクノロジー
    3. 広島大学 学術・社会連携室 環境遺伝生態学
    4. 広島大学 未来共生建造環境プロジェクト研究センター
    5. 責任著者
  • ●DOI: https://doi.org/10.1016/j.isci.2022.103776