アレルギー性鼻炎は日本人の約4割が罹患していると言われています。目や鼻の不快感を伴うこの疾患は、時には睡眠や生活の質の低下に影響を及ぼし、また自然治癒率はわずか数%で、一度罹患すると半永久的にその症状に悩まされるという特徴があります。
広島大学大学院医系科学研究科未病・予防医学共同研究講座では、イチジクの葉から取得した植物由来乳酸菌(植物乳酸菌)の一種「Lactobacillus(Lb.)paracasei IJH-SONE68」がつくる細胞外多糖体(exopolysaccharide、 EPS)を摂取することで、通年性アレルギーの状態が軽減されることをヒト臨床研究で証明しました。
IJH-SONE68株がつくるEPSには、これまでにも接触性皮膚炎や潰瘍性大腸炎の症状を改善する作用があることが動物実験により判明していることから、このEPSは炎症性疾患の治療に対しても有効な薬となる可能性が大いに期待されます。